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リフレイン どうして昨日は彼にあんな言葉を言ってしまったんだろう?最初から体だけの関係と決めていたはずなのに。 彼が私の体の奥深くに入る度に胸の奥底から言葉が湧き上がって来て、私は必死にそれをこらえていた。本来求めてはいけない妻子ある彼の心を求めようとするその言葉。その言葉を言ってしまえば全てが終わりになるのがわかっていても、昨日に限ってせり上がって来るのを止めることは出来なかった。 やがてその言葉は涙に変わってしまい、彼に気付かれてしまった。 「どうしたの?」 セックスの最中は殆ど会話を交わす事の無い彼が口を開いた。それと同時に彼のその言葉が私の張り詰めたものにプツリと穴を開け、その穴から滲み出るように私の口から言葉が洩れた。 「・・・・・してる。」 殆ど聞き取れなかったはずの言葉を彼は聞いたのだろうか?それから彼は激しく腰を動かし、より深く私の中に入ろうとしているようであった。まるで私の中に溜まっている言葉を全て押し出すかのように。 それ以来、彼の動きに応ずる言葉以外は発しなかったように思う。彼はその言葉を忌まわしいと思ったのか、いとおしいと思ったのか、私のその言葉をせがむ様に私の体を突き上げていた。 やがて彼は果ててしまって私の上に覆いかぶさっていた。私は果てたのかどうかわからないまま彼の重みだけを感じていて、その重みで私は私の出した涙と愛液でズブズブになってしまったベッドの沼に埋もれていくような感覚を覚えていた。 頭の中では「愛してる」の言葉がリフレインしていた。 |