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朝が来ない夜は無いと言うし 貴方を独占欲で支配出来るのなら、それは私にとってどんなにか楽な事であろうか。貴方が困るような我儘をわざと言ってみたりして、それに応えてくれる貴方を見て私の心が満たされるのなら、それはどんなにか素晴らしいことであろうか。 そしてそんな貴方を離さない為に私きっとは、全身全霊を持って貴方の言動に集中し、常に貴方の思考の先回りをし、貴方の欲しがる言葉を投げかけ続けるのだろう。心を満たされたい私は当然、集中していることなど微塵も貴方に感じさせることは無く。 しかし私には出来ない。きっと貴方以外の人でも無理だろうし、それは貴方なら尚更の事だ。 それはきっと無意識のうちに、あるいは本能的に出来てしまうものなのかも知れない。もしもそうであるなら私は意識してでも、本能を殺してでも私は貴方に無意味な言葉など投げかけたくないのだ。 そしてそれに翻弄され、戸惑い、悩むような貴方は見たくは無いのだ。きっとそれは貴方にとってこれっぽっちも幸せな事では無いのだから。 貴方を想えば想うほど、私の口から出る言葉の数は制限されていく。そして結果それが私から貴方を遠ざける事になったとしても、私の中に後悔の念は発生しない。むしろ貴方を翻弄するだけの無意味な言葉で、貴方を傷つけてしまうほうが私は恐ろしい。 月の満ちた夜に私の心と体が張裂けんばかりに貴方を求めていたとしても、我儘を言って貴方を困らせるよりは、貴方を遠くから見守っているほうが心地いいのだ。 朝が来ない夜は無いと言うし。 |