37.2℃



 彼の顔が私の顔に近づき視界が全て彼の顔で埋まる時、私の温度は少し上がっているはずだ。平熱の36℃から0.2℃は上昇しているだろうか。彼の癖なのか、私の上唇を軽く噛み始める頃には更に0.1℃上乗せされている。



 ・・・・・・・・・・物質が溶けるける温度



 ブラウスのボタンを外さずに中の下着と一緒にまくし上げ、彼の顔が私の胸の間を通り抜け、おなかの辺りのくすぐったさを堪えている頃にはもう0.1℃上昇してるだろう。



 ・・・・・・・・・・・・・・普通水のセルシウス度における融点は0℃



 彼の息が荒くなり再び私の上唇を噛み始め、彼の指が私の中で動き始めた時にはもう0.1℃、彼を私の口に含み、その脈打つのを舌で感じる頃には更に0.1℃上昇しているはずだ。



 ・・・・・・・金1064℃



 彼が私の中で動き出す。それと同時に私の温度は一気に0.3℃は上昇している。しかしこれは私の特性なのか、すぐに0.1℃温度は下がる。でも、それも束の間、すぐ温度は上昇を始める。



 ・・・・亜鉛420℃



 私が彼に馬乗りになり、彼の気持ち良さそうな顔を見た瞬間に0.2℃上昇する。下からの振動に耐え切れなくなり、そのまま彼に覆いかぶさって彼の首に手を回して数秒後にあと0.2℃上がる。そこが私の融点37.2℃だ。



 ・・・・・・・・アルミニウム660℃



 退屈な化学の授業を聞きながら、私は空想に浸っていた。私の解ける温度は一体何℃だろうと。その後先生の質問に答えられず椅子に座った時に冷たいものを体に感じる。

 私の体が少しだけ溶けていた。





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