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受諾を求めるのは私も貴方も同じ 私の両腕は貴方の両肘で抱えられるように固定され、その先へ伸びる腕と手はは私の頭を両方から押さえ込んでいる。その手は時に私の髪の毛を乱暴に掻き乱してみたり、首や耳の感触を確かめてみたり。私は目の前にあるはずの貴方の顔が貴方であるのを時折薄目を開けて確認するので精一杯だった。 ベッドの軋む音と貴方の息の音、そして私の声だけが部屋に響いている。今までに何度も波の満ち干きを繰り返してる私にとって、貴方の体から私の体へ与えて欲しいと思うものは二つしかなかった。そしてそれを察知したのか、一つ目の欲しいものが私の耳に注がれる。 固定していた腕を解き放ち、私の首に両腕がまわる。解き放たれた私の腕は貴方の背中へと自然と回りだす。そして貴方は私の左耳に私の欲しかった貴方の声を注ぎ出す。断片的に繰り返される私の名前、そして淫靡な言葉。それが貴方の声で途切れ途切れの声で私の耳に注がれる。 受け答えなど出来るはずの無い私の耳に貴方は声を注ぎ続ける。そして欲しいかどうかを尋ねられても、それが私が最後に欲しいものなのだから、只々頷くしかない私に向かって貴方は私の言葉を求め始める。 受諾を求めるのは私も貴方も同じ。そんな事が頭の中に過ぎった時に自然とその言葉が出た。私が最後に欲しがるものと、貴方が最後に欲しがる言葉。その二つが鍵となって貴方は私の体に最後に欲しがるものを注ぎだす。一瞬にして長い長い永遠の時間の始まり。 |