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既成の事実 私はあなたに話すことの出来る事は全て話した。あなたは私の事を「全て話をしてくれてる人」と思っているかも知れないけれど、意外とそうでもない。あなたに話すことの出来ない事、話す必要の無い事、話しても仕方の無い事、きっと話していない事の方が多いかも知れない。 勿論その中にはあなたに気が付いて欲しいと思っている事柄も沢山ある。あなたが気が付いて、私に聞いてくれれば、その時は話そうと思っている事。普段は何も思っていなくても、何かの時に思いだされる事だって沢山ある。過去の男の事、私がどんな恋愛をしてどういう風に抱かれたか。もっとその前の事だって、沢山ある。 その沢山の事を私は自分の心の中に封印する事が出来る。そうしなくては生きて来れなかったし、おいそれと死ぬわけにもいかなかった。その事実や内容は封印していても、あなたの事をこれだけ思っているということは、過去の男にもそうだったという証だ。 私が思春期に差し掛かった頃の義理の叔父との事や、その他のトラウマになっているような事も含めて、あなたに聞いて欲しくても言えない事は沢山あるんだ。別にその事を解決してもらおうとも、解釈してもらおうとも思ってはいない。あなたが気が付いてされくれれば、話をして聞いてもらおう、という沢山の事柄。 何をどんな事を話しても、きっとあなたは私の求める完全な形でそれを受け止めてくれるに違いない。それが分かってるから、だからこうやって色々抱えていても、話さないで居られるのだろうと思う。でも、話さないで居られる事と、気が付いて聞いて欲しいという事は別の事でもある。 でも、気が付かないで居るから、あなたは男で居る事が出来るのかも知れない。「無いものねだり」の極致、なのは良く分かってる。でもね。 どんなに愛を語ってもダメな時もあるんだよ。どんなに素晴らしい未来を語ってもダメな時もあるんだよ。どれだけ愛されてるか分かってるし、その未来が間違いなくやってくるのも分かってるし。 それが全部本当の事で、嘘なんか何処にも無い事が分かりすぎるぐらい分かるから。だから尚更にそれだけじゃダメな時があるんだよ。でも、その時がダメだったというだけで、だからって、あなたの事を嫌いになったり、今の関係をなんて考えやしない。 そのくらい私はあなたの事が大好きで、あなたが私の事を大好きなのは既成の事実。 |